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2014年8月15日 (金)

「夏の夜の音楽祭」終演!そして思ったこと

お陰さまで「夏の夜の音楽祭」無事終演いたしました!

企画立案から準備一か月の強行開催でしたが、満場のお客様にいらしていただくことができたこと、しかも、本番にかける情熱はどの出演者もとても高かったことで、心に届く演奏をお届けできたようです。感動して泣いていらっしゃるお客様もたくさんいらっしゃったし、実際、本当に多くのお客様がアンケートを書いてくださり、とても高い評価を下さった!
 
出演者一同大変励みになりました。
 
それに、アンケートだけでは飽き足らず、個別にメッセージなどで興奮冷めやらぬ感想を下さった皆様、FBなどに素敵な感想を上げてくださった皆様、、、本当に本当にありがとうございます!!!!
若い大学院生のみなさんが出演される、入場料2000円のコンサート、会社帰りに気楽にどうぞ。ということで、「当日券ありますか?」とホールに問い合わされてふらりといらっしゃったかたも多く。。。その結果が満席につながりました。

いらしてくださったお客様もよくコンサートに行っているクラシックの大ファンから、はじめてコンサートに来た!という人も少しいたり、、、社会的地位のとても高い方から、一般の方まで、、、と、色々バラエティ豊かでした。アンケート結果も「みなさんの心のこもった歌に感動した。」「美しい歌声に心が洗われた。」「日本歌曲の美しさに感動した」「色々な歌が聞けて本当によかった」等など。アンケート回収率はすごく高いのに、否定的なものがないという、、、こんなコンサートも珍しいと思います。
 
さて、終演して数日。一つ、「ああ、、、」と思うことがありました。
アンケートとは全く異なる感想を教えてくださった方がいたのです。Foster Japanese Songsのレベルを上げることをすごく考えてくださって。私、本当に大好きな方ですし。それにおっしゃられていることにももちろん一理ある。真摯に受け止め改善すべきは改善しようと思います。
 
でも、その感想を聞いて、ああ、これ問題だ、こういう風に考えるから日本のコンサートはどうもつまんないのが多いんじゃないかな。とも思ってしまったのです。
 
感想は、「発声がよくない」「歌えていない」(すごく受けている歌手の子を)「あれは違う。本物ではない。」(ちょっとステージマナー的にやや情けなさ感が漂ってしまう歌手のことを)「あのような歌手の人こそよくなるのだ。声もいい!」、、、さらに、「お金を取るなら最高を目指さなくてはならない。一円でもお金を取るんだからちゃんとしなくてはならない」。また、2時間半のコンサートは長い!長すぎる!コンサートは短くあるべきだ。と。
 
。。。
 
1.私が思うには出演者が上手くない。
2.お金取るならとにかく最高でなくてはいけない
3.コンサートが2時間半なんて長すぎる
というのが主張になりますね。
 
まず、「私が思うに出演者が上手くない」について。
もちろん、名誉のために申し上げますが、みなさん、本当にちゃんとした歌を歌われました。感情も豊かで、最高音もきっちり決め。歌唱が破たんした人は誰もいませんでした。ただ、世界レベルに成る前の、これから日本を飛び出そうとしている彼ら中心のコンサート。若さと勢い、歌への真摯さが最大の売りです。みなさん本当に真摯にステージに向き合っていらっしゃった。それがお客様に伝わったのがアンケート結果に反映されていました。鑑賞されているお客様は、ある程度以上歌をきちんと歌えていれば、「(玄人の目線で)歌えているか」とか「発声がいいか」とかはあまり気にされていない。「いい声か」とか「舞台上で生き生きと楽しそうに、歌から何かが訴えかけられてていたか」「舞台上での存在感があったか」というようなところが、気になるところになります。ここ、間違えてはいけないところです。お客さんの求めるところには確実にクオリティをつけていかなくてはいけない。お客を離れて「玄人考え」でこれはいい歌手だ、とか決めてはいけない。今、その場で、お客様から評価されるかどうかは、本番ステージにおける歌手やピアニストのとても大事な価値だと私は思うのです。
 
次に「お金取るなら最高のものを」について
2000円払って得られる価値と、1万円払って得られる価値が同じだと思っている消費者はいません。2000円で最高のものなんて出せるはずがありません。(レストランを考えるべし)基本的にお値段よりもお得であれば人は満足するし、値段に比してイマイチであれば人は文句を言う。コストに見合った価値を提供するバランスが大事だということなのです。新橋駅前という立地で、2000円で2時間半も楽しめて、イケメンやかわいい子たちが生き生きとステージで美しい歌を歌う。オペラの演出つきシーン抜粋も歌曲も、日本歌曲もあり。しかも12ページの解説ときれいなプログラムが無料でついてくる。。。これは映画よりもお得ですね。バランスで考えないと間違えてしまう。
 
最後に「2時間j超えたら長すぎる」
まず、元から来場者の皆様にコンサートは2時間半、とお伝えしている企画でした。そのうえ、アンケートでも、「あっという間で、短かった。」「2時間半とは思えなかった。」という感想が続出。呪文のように「少し物足りないくらいのコンサートがいいんだよ」とおっしゃる歌手の方が多いですが、平日夜。遅刻する人も、途中で帰らなきゃいけない人も色々いるし、それでもOKだとしていたコンサート。最初から演奏時間をきちんと伝え、バラエティ豊かなプログラムでお客さんを飽きさせなければ何の問題もありません。むしろ時間長いほうがお得なわけです。伝説のように言われていることをそのまま鵜呑みにしてはいけない。

長い話を縮めてしまうと、要は、三つ。一つは、玄人の目線になってしまうと、お客様が本当に大事にしているものを忘れてしまうことがあるので顧客は誰かに注意。二つ目は、物事バランス感覚が大事だから、トータルパッケージとしてコンサートの商品内容を設定するのが大事。何かに変にこだわってはいけない。三つ目は、根拠のない伝説を信じて、商品(コンサート)を作ってはいけない。商品は白紙から設計すべし。
 
これ、マーケティングの基本そのものですねー。まさに3C考えて4Pに落とすのが大事なわけです。
今回は、パッケージがよくて、お客様が聴きたいと心から思う曲をお届けし、お客様が来て良かったと思ってくださるコンサート作りができた。これからも、せっかくマーケティングで生きている私ですので、「売れる」コンサート商品作りを目指して参ります。

今回わかったのは、

-若い人が生き生きと歌う
-こなれた歌手も複数いて締めるところは締める。
-日本歌曲と、オペラ、歌曲のミックス
-入場料2000円
-会社帰りにふらりと寄れる
-盛りだくさん

というコンサートはうける!ということ。出演者からの評判もとてもよかったので、来年も是非このコンサート、やってみよう、と思っております。


さて、若い力の発露の次は大人の世界。11月3日の14:00-は梅若能楽堂で「歌と絹の織りなす日本の真髄」をお届けいたします。世代を超えて受け継がれる伝統工芸と大人の日本歌曲のコラボレーション。今度は6000円のお高いコンサート。これまた、価値に見合ったものを提供します!ぜひご期待ください。
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2014年8月 2日 (土)

ポッペアの戴冠を見て思う

バロックと言えば。。。。オペラだったらモンテヴェルディ!

昨日は今年の3月に、国連とNYの日本歌曲の公演で私と一緒にアメリカに行って歌ってくださった阿部雅子さんがモンテヴェルディの傑作「ポッペアの戴冠」の抜粋でタイトルロールを演じられるのを見に行きました。

美しかった~♪
もー、気品ありながらの色気。そして言葉の扱い。
あまりのファムファタールっぷりに私クラクラ来ましたわ。
ネローネもあれにはやられますわ。。。

バロックの心地よい旋律の中、波乱万丈のとんでもない、でも、大変人間臭いドラマが心に迫る、上質な時間を過ごずことができました。

終演してふと思い出したのですが、彼女、この役を歌うのはもう何度目かなのに、ものすごい、まぁそれはそれはそれはものすごい練習をしていたのだったな、と。ああ、やっぱりたくさん良い練習をすると本当に素晴らしいものができるのだな、、、と心にストンとはまりました。

同時に、バロック音楽のオペラは日本人がやるのにあってるのじゃないかな?と、ふと思いました。本当はものすごくダイナミックなんだけれど、しっかり様式があって。でも、実は意外と自由で、というのは、能を頂点とした日本の舞台文化に通じるものが非常に多い感じがします。

海外の文化を取り入れる際には、日本の持つ特徴をどのように生かすか、が大事だと思います。どんなに素晴らしくても、かけ離れたものを取り入れるのではなく、多少は文化の親和性が高いものを、自由度高くやったほうが上手くいくのは企業買収と一緒。
言ってしまえば、私たちゲルマン人みたいにガタイよくないし。正直彼らが着ている衣装を着ただけで素っ頓狂に見えちゃうわけですからねぇ。それよりも、せめて背の高さとか似ている人が多い文化のもののほうがお洋服は似合いそうじゃない?っていうことなんですけどね。

当たり前ですが、お客様は瑕疵のある商品には絶対についてきてくれない。まずは、世界のだれが見ても「ここは良い」と言える「特徴がある商品」(全部が最高である必要はないのです。でも、少なくとも「これに挑戦!」とか「日本でもここまでできる」とかじゃない。)を顧客本位に提供することが第一歩。一般的な日本の商品マーケティングの世界では当たり前のことですが、芸術という言い訳を使うと、ついついその視点を忘れ易くなるように思います。自戒を思いっきりこめて、、、、

さて、楽曲そのもの、ということでは、日本には西洋が愛する、声楽、オペラの分野に、日本語で作曲された西欧に通じる一流のものがたくさんあります。それらの曲たちを、オペラを一つの芸術野頂点だとだと考えている西欧諸国に出していくことは、海外からの日本文化への尊敬、そして日本への尊敬を高めるよい手段。
日本の曲を素晴らしい演奏でよい商品に仕立てられるのは日本語を自由に操れる日本人が一番有利なはずです。

世界のクラシック業界でで日本の音楽と、日本人の演奏家が活躍する日が早く来て、日本がより世界から尊敬される国になってほしい。そして究極は日本の舞台芸能を世界でとても尊敬される文化に!私たちの活動Foster Japanese Songsはそんな思いで活動しています。

あれあれ、いつの間にか活動の宣伝になっちゃった。
Masako

楠瀬誠志郎先生

声とは不思議なものですね。

昨日は会社の同僚の講師のみなさんを、話し声のヴォイストレーニングにお連れしました。
最近お世話になっている楠瀬誠志朗先生の話し声のボイストレーニングです。
普段、声のコントロールにそこまで気を使っていらしゃらない皆様が、初めてトレーニングをすると、一気にここまで変わるのか。そしてみんな本当はこんなに良い声であったのか…と。

同じことをいわれても良い声で言われると納得しちゃいますよね!声ってコミュニケーションのデリバリー手段ですから、見た目や、動きと同様に、すごく大事だと思います。
よくプレゼン研修で、話し方の事を言われるけれど、その前に声がちゃんとして居ないと、実は話し方は治らない。会議での発言の印象などにも大きく影響しますし、気をつけるとすぐに効果が上がる要素です。しかも、自分の声は自分では聞けない。必ず、先生が必要になる分野でもあります。

さて、私はといえば、今回二度目の、この、「話し声の作り方」体験で、ミュージカルとオペラの発声が異なるように、話し声と声楽発声はだいぶ異なるという点をはっきり自覚しました。
どういうことかというと、どんな発声も声帯で起きる振動を体で響かせるという点は一緒。これは変わりません。しかし、ピチカート奏法と普通に弦で弾くのでは、楽器を鳴らすコツ、それどころか…使う道具(弦か、指か…)が異なるように、どの種類の声を使いたいかで、体への響かせることはおんなじだけれど、響かせ方はかなり異なるという事が、二度目にして体でわかったということです。
具体的な違いは何か?
一言でいえば、体内の筋肉を使って、空間の形を変えることで、楽器の形をかえ、音をかえるってことなんだけど…これ、柔らかいのに、保ちたい場所で保てる、筋肉で出来ている人間の体という楽器だからこそ出来る使い方!ほかの楽器じゃ効率を保ったまま、ここまで大きくは変えられない。やっぱり声って歌って素晴らしい!
因みに今回はメゾソプラノの同僚さん始め、5人女性と3人男性、合計8人で伺ったのですが、私の声は男性一人を除いて一番低かった…声帯の管理さえちゃんとして行けばきっと60過ぎたらアルトができるに違いない!
兎にも角にも、楠瀬先生とのご縁に心から感謝いたします!

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